東洋大学からのご挨拶

実践から得られた知見をもとに展開する
東洋大学のビジネス日本語教育

東洋大学 国際担当副学長 兼 国際教育センター長
荒巻 俊也 (国際学部教授)

本学は「留学生就職促進プログラム」(2017〜2021年度)に採択され、留学生の日本企業への就職を促進する事業に取り組みました。その経験から留学生の日本語能力とりわけビジネス日本語の能力を強化し、あわせて日本の企業文化についても学ぶ機会を設けることが重要であると認識しました。夏季休暇と春季休暇を利用した「ビジネス日本語ポイント講座」(14~20コースをハイフレックスオンライン授業)を開講したところ、世界中から各回延べ2万人を超える受講者が集まり、ビジネス日本語の需要の高さとその教育に手応えを得ることができました。
令和4年度「大学の世界展開力強化事業」(2022〜2026年度)に採択された「世界展開力強化事業」ではビジネス日本語教育を強力に推進し、国際社会で活躍できる人材として異文化コンピテンシーを獲得した多文化共生グローバル人材の育成を目標としています。
また、2023年12月に文部科学省の「令和5年度 留学生就職促進プログラム」に本学申請の事業が選定されました。委託期間は、最大3年間(2023~2025年度)となっています。本学が開発するビジネス日本語教材やカリキュラムを活用し、留学生の「就職力」(ビジネス日本語能力+日本企業理解)向上のためのプログラム提供を行って参ります。

東洋大学の日本語教育について

 グローバル社会においては、それぞれが個のアイデンティティを大切にしながら、異なる言語、文化、価値観を乗り越えて他者と関係構築を行う必要があり、日本語教育には日本語をベースとしてそれらを実現する人財の育成が求められます。

本プログラムでは、
(1)日本語を使った交流を促進するための「基礎日本語」
(2)広い視野で学術活動を行うための「アカデミック日本語」
(3)国籍や属性を越えて協力し課題解決に取り組むための「ビジネス日本語」

を基軸として、世界規模での日本語人財育成を目指します。各コースでは、理論的知識の理解を深めるだけではなく、各分野の専門家による指導を通して、実践的な応用力を身につけることができます。

 

【東洋大学日本語講座とレベル相関図】

 

相関図

東洋大学では、学習者の日本語能力や学習スタイル(リアル配信型又はフルオンデマンド動画講座)に応じた講座を提供しています。ご自身に合った講座を選択して、段階的に受講することを推奨します。
プログラムの詳細 

※日本語STEP UP講座では、JLPT日本語能力テスト対策以外にも、会話や文法講座も開講しています。
東洋大学日本語サイト

担当教員の声

東洋大学国際教育センター
牛窪 隆太 (准教授)

東洋大学では、世界各国からの留学生の受け入れを行うと同時に、多様な背景をもつ留学生に対して日本語教育を実施してきました。留学生の中には、日本語で学位論文を書く必要がある大学院生、日本での就職を希望する学部生や、生活や交流の日本語を学びたい交換留学生などがおり、日本語学習に対する動機は人によって様々です。本講座では、これら多様な留学生を対象に実施してきた本学の日本語教育の成果やノウハウを踏まえ、オンラインならではの特徴を活かした質の高い学習コースを提供しています。

それぞれのコースには世界各地から多様な背景をもつ方が参加されています。TOYOの日本語教育プログラムを通じて、自身の日本語力を高めるだけではなく、ぜひ同じ受講生との交流も楽しむことで、自分の世界や可能性を広げてください。みなさんのご参加をお待ちしています。

受講者の声

色々学びました。日本文化の理解や、チームでの仕事の姿勢、管理職の上司との考え方の違い、報連相をどのタイミングで行うべきかなど色々教えて頂きました。自分でまだ注意していない所が理解できました。(シンガポール)
ビジネス日本語に対してずっと難しいイメージを持っていましたが、講座を受講して、自分にもビジネスの日本語ができること、日常の生活でもよく使っている言葉もビジネスの日本語だということに気づくことができてよかったです。(中国)
BJTはただの言語力をはかるための試験だと考えていましたが、そうではないと本日の講義で分かりました。言語力だけではなく日本文化や社会的な知識も欠かせません。(インド)